脈状診について
― 脈の「形」から、現在只今のお身体を読み取る ―
当院では、「脈状診(みゃくじょうしん)」という伝統的な診察法を重視しております。
脈状診とは、脈拍の速さや強さをみるだけのものではありません。
脈の浮き沈み、張り、流れ方、硬さ、力の偏りなど、脈の“形”そのものを確認することで、現在のお身体の状態を把握していきます。
身体は常に変化しています。
昨日と今日でも状態は異なり、同じ症状であっても原因や身体の反応は人それぞれです。
そのため当院では、病名や症状だけで判断するのではなく、
「今、この瞬間に身体で何が起きているのか」
を確認することを大切にしております。
脈には、身体の状態が現れます
東洋医学では古くから、
「身体の変化は脈に現れる」
と考えられてきました。
睡眠不足や疲労、胃腸の負担、精神的な緊張なども、脈の変化として現れることがあります。
脈は、鍼灸だけに限らず、漢方や現代医療を含めた身体全体の状態を知るための一つの重要な手がかりでもあります。
当院では、こうした変化を確認しながら、身体全体がどのような状態にあるのかを把握していきます。
同じ病名でも、身体は同じではありません
例えば同じ肩こりや不眠であっても、
・疲労が主体なのか
・緊張が主体なのか
・回復力が落ちているのか
・胃腸の負担が影響しているのか
によって、身体の状態は異なります。
さらに、それが病の始まりなのか、進行の途中なのか、回復へ向かう段階なのかによっても、必要な対応は変わります。
そのため当院では、
「同じ症状だから同じ治療」
ではなく、
脈の状態を確認しながら、その方に合わせて治療内容を組み立てております。
重なり合った乱れを、一つずつ整理していきます
現代の不調は、一つの原因だけで起きているとは限りません。
疲労、睡眠不足、精神的な負担、食生活の乱れなどが積み重なり、身体の中で複雑に絡み合っていることも少なくありません。
その状態は、脈にも複数の変化として現れてきます。
当院では治療前だけでなく、治療中も東洋医学で古くから分類されてきた二十八種の脈状の変化を確認しながら、現在のお身体に現れている乱れを一つずつ整理するように治療を行っております。
身体は、本来整う力を持っています。
私たちは、その力が働きやすくなる“きっかけ”を探しながら治療を行っております。
なぜ治療のたびに脈を確認するのか
身体は常に変化しています。
そのため、前回と同じ治療が今日も最適とは限りません。
当院では治療前後だけでなく、必要に応じて治療中も脈を確認しながら、お身体の変化を追っております。
脈は、
・今どのような負担があるのか
・身体がどう反応しているのか
・どの方向へ向かっているのか
を知るための大切な手がかりとなります。
「脈の形」を確認しながら、本来の状態を目指していく
脈状診は、単に脈を診るための技術ではありません。
現在のお身体がどのような状態にあり、どの方向へ向かおうとしているのかを知るための大切な手がかりです。
当院では、
・症状だけを追うのではなく
・身体全体を確認し
・脈の変化を確かめながら
本来の働きを取り戻せるよう治療を行っております。
そして東洋医学で「平脈」と呼ばれる、身体が自然に調和した状態を一つの指標としながら、その方が健やかに過ごせる状態を目指しております。